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Performance and Innovations

波長を自在に変えられる、波長可変レーザー

 

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波長可変レーザーとは

従来のレーザーはレーザー媒質によって発振波長が決まっており、自由に変更することはできません。しかし、共振器の構造を変えたり、レーザー媒質の変更により、一定の範囲で発振波長を可変することができます。波長可変レーザーとしては自由電子レーザー、色素レーザー、レーザー励起など様々な方式がありますが、レーザー媒質に半導体を用いる半導体レーザーが簡便かつ低価格で実現できるため活用範囲が広がっています。半導体レーザーは、半導体に電流を流してレーザー発振させる素子です。発光の仕組みは発光ダイオード(LED)と同じで、p-n接合の順方向に電流を流すことによって起こります。順方向とはp側がプラス、n側がマイナスになるように電源を繋ぐとn側から電子、p側から正孔が流れ込み、接合部分で両者が出会い、電子が正孔に向かって落ち込むときに光が出ます。用途としては、半導体励起固体(DPSS)レーザーの励起光、ガスセンシング、バーコードリーダーおよびレーザーポインタ、ディスクの読み取り・記録、光ファイバ通信、材料加工など多岐にわたっております。

santecのレーザー技術

当社では、1988年に世界で初めてレーザー媒質に半導体を用いた単一縦モード発振するスタンドアローンタイプの外部共振器型波長可変レーザーを製品化しました。以来、今日まで約30年余り、当社において一貫して製品の性能改善を続けております。

ベンチトップ型単一縦モード 外部共振器型波長可変レーザー

当社では、波長選択素子にグレーティングを用いた外部共振器型単一縦モード発振を実現した波長可変レーザー(TSLシリーズ)を製造・販売しています(図1)。 この光源はLittman-Metcalf配置(図2)で構成されており、グレーティングでの波長選択に同期して共振器長を変化させることで、単一縦モード発振を連続的(モードホップフリー)に波長を可変させることができます。主に光通信用部品の性能測定に用いられています。



TSLシリーズ
図1.TSLシリーズ
図2.Littman-Metcalf配置

高速波長掃引マルチモードレーザー

本製品(図3)は、外部共振器型マルチモードレーザーで、波長掃引機構にポリゴンミラーやMEMSを用いることで非常に速い波長掃引(スキャン)機能を有しています。この光源はマルチモード発振をしているため、上記の単一縦モードレーザーと比べ線幅が太く可干渉距離は短くなりますが、非常に速い繰り返し波長スキャンにより、リアルタイムモニタリングが必要なアプリケーションで広く活用されています(図4)。主にOCT用光源として用いられています。

図3.HSLシリーズ
図4.波長掃引特性

Tunable VCSEL

光薄膜技術
図5. Tunable VCSELチップの外観写真

santec独自のMEMS技術とVCSEL技術を融合したシングルモード高速波長掃引型レーザーです(図5)。電流注入型のVCSELを用いる事でシンプルな構成とし、量産性、高信頼性、高寿命、低消費電力を実現しています。 MEMSデバイスは応答性にも優れており、数Hzの低い周波数から400 kHz程度の高い周波数までの掃引周波数に対応したラインアップをご提供できます。

詳細は、こちらをご参照ください。

光学設計、構造解析

当社では3次元CAD、光線追跡、構造解析(CAE)用いて光学系及び電気系の機械・構造設計を行っています(図6、7)。 これにより、最適設計はもとより使用材質の検討、開発期間の短縮(試作検証の回数削減)を行い、環境に優しい設計を行っています。

光学系設計
図6.光学系設計
構造解析
図7.構造解析

電気回路、ソフトウェア

レーザーの制御には雑音の少ないレーザー駆動ドライバや高速駆動を実現するアクチュエータ制御、±0.1 ℃以下の精密温度安定化といった技術が欠かせませんが、当社ではアナログ、デジタル回路を搭載した実装制御基板の設計、開発、ファームウェアの開発を自社で行っています(図8、9)。

実装基板
図8.制御基板(例)
ファームウェア開発
図9.ファームウェア開発